広告で「No.1」って言っていい?「景表法」と「独禁法」のキビシイ現実

ここで学べる学習用語:景品表示法(有利誤認, 優良誤認), 独占禁止法(私的独占・不当な取引制限・不公正な取引方法), 公正取引委員会
ビジラボ、初の黒字化に向けてサービスも順調に成長中! そんな今こそ、派手な広告で一気にユーザーを獲得したいと意気込む社長・青木健一。しかし、その甘い目論見は、広告の裏に潜む「法務の罠」によって打ち砕かれる。神崎メンターが突きつける「景品表示法」と「独占禁止法」の現実とは?
第33回: 広告で「No.1」って言っていい?「景表法」と「独禁法」のキビシイ現実
広告の甘い誘惑、そして俺の暴走
「よーっし、みんな!ちょっと見てくれ!」
俺は興奮気味に、オフィスの一角に集まった斉藤と田中に、タブレットの画面を向けた。そこには、俺が徹夜で作り上げた、ビジラボのSaaSサービス『ビジマネ』の新しい広告案が映し出されていた。
『業界No.1!驚異の業務効率化ツール!今だけ半額キャンペーン!』
ド派手なキャッチコピーの周りには、金色の星が散りばめられ、勢いのあるフォントで「売り上げ爆増!」「夢の自動化!」なんて煽り文句が踊っている。俺はこれを見ながら、サービス開始から半年で少しずつ伸びてきたユーザー数を、一気に倍、いや三倍に増やせる予感がしていた。
「どうだ!?これで行くぞ!」 俺の言葉に、田中は目を丸くして「すげぇっすね、社長!めちゃくちゃ勢いあります!」と素直に感動している。一方、経理担当の斉藤は、眉間にしわを寄せ、広告の隅々まで目を凝らしていた。
「社長…『業界No.1』というのは、どのようなデータに基づいているのでしょうか?それから『今だけ半額』というのは、いつからいつまでの期間で、元値は…」 斉藤の言葉は、まるで熱気に満ちた俺の部屋に、冷たい風を吹き込むようだった。
「細かいことは良いんだよ、斉藤さん!スタートアップなんだから、これくらい攻めないと目立たないだろ?勢いが大事なんだ、勢いが!」 俺は熱弁を振るった。大手企業みたいに予算があるわけじゃない。だからこそ、キャッチーでインパクトのある広告で、一気に消費者の心を掴む必要がある。俺の営業時代の経験がそう語りかけていた。
「それにさ、実際に使ってるユーザーからは『最高!』って言われてるんだぜ?事実を言ってるだけじゃん。『No.1』って言っても、言い方一つでどうとでもなるだろ?」 俺はそんなことを嘯きながら、自分の中の営業マン時代のノリを思い出していた。多少の誇張表現は、ビジネスでは当たり前。そう、信じていた。だって、誰もがそういう広告を目にするじゃないか。
「まさか、これくらいで怒られるわけないだろ?」 俺は、自分に言い聞かせるように呟いた。斉藤は何か言いたげな顔をしていたが、最終的にはため息一つで口を閉ざした。田中は相変わらず「かっこいいっす!」と目を輝かせている。
俺は最高の広告ができたと、確信していた。この広告で、ビジラボは次のステージに進むんだと。 しかし、その俺の楽観的な思い込みは、すぐに打ち砕かれることになる。オフィスに神崎さんの声が響き渡った時、俺の心臓は一瞬で冷え切った。
冷静な指摘、法務の壁が立ちはだかる
俺が「よし、この広告をウェブに出稿だ!」と、意気揚々とマウスに手を伸ばそうとしたその時だった。背後から、凍るような声が聞こえてきた。
「青木さん、その広告、もしその内容で公開したら、ビジラボは『致命的なリスク』を負うことになりますよ」
振り返ると、神崎さんが、いつもの冷静な表情で、しかしその奥に強い警告を秘めた眼差しで俺を見ていた。彼女の手には、俺が先ほど斉藤と田中に見せていたタブレットが握られている。いつの間に!?
「え、神崎さん…いつからそこに…って、致命的なリスクって何ですか?俺が作った最高の広告ですよ?」 俺は完全に虚を突かれ、半ば逆ギレ気味に言い返した。しかし、神崎さんの表情は少しも変わらない。
「最高の広告、ですか。確かに情熱は感じられますが、法的な観点からは非常に問題が多い。特に、その『業界No.1!』という表現と、『今だけ半額キャンペーン!』という部分ですね」 神崎さんは淡々と指摘した。
俺は面食らった。何が問題だというのか。 「え、何がダメなんすか?事実に基づいた、前向きなアピールじゃないですか!」 「青木さん、事実に基づいていると、本当に言い切れますか?」 神崎さんの問いに、俺は言葉に詰まった。「いや、まあ、感覚的には…」 「感覚、ですか。法律の世界では、感覚は通用しません。あなたの広告は、『景品表示法』に抵触する可能性が非常に高い。さらに、その背後には『独占禁止法』という、公正な競争を維持するためのより大きな法律の理念があります」
「け、景品表示法?どくせん…きんしほう?また、わけわかんないのが出てきた!」 俺は頭を抱えた。会社設立から労働契約、契約不適合責任と、これまで数々の法律を学んできた。その度に俺の甘い認識が打ち砕かれてきたが、今度は広告にまで法律の縛りがあるというのか。
斉藤も田中も、不安そうな顔で神崎さんを見つめている。特に斉藤は、先ほどの俺との会話を思い出し、やはり自分の懸念が正しかったと、小さく頷いているように見えた。
「青木さん。ビジネスにおける広告は、単なるPR活動ではありません。それは、顧客への『約束』であり、市場における『公正な競争』を左右する重要な情報です。軽々しい表現は、あなたの会社を窮地に追い込むだけでなく、消費者の信頼をも裏切ることになります」 神崎さんの言葉は、俺の耳に重く響いた。一体、何がそんなに「致命的」だというのか。
「神崎さん…俺、何がどうマズいのか、全くわかんねぇです。教えてください…」 俺は、初めて自分の広告案に心底恐れを抱きながら、神崎さんに懇願する他なかった。
広告の裏側:神崎が語る「公正な競争」のルール
神崎さんは、ゆっくりと頷くと、俺に椅子に座るように促した。そして、いつものように淡々と、しかし一点の曇りもない論理的な口調で、広告と法律の関係について語り始めた。
【神崎の法務レクチャー】
「青木さん。まず、あなたの広告案にある『業界No.1!』と『今だけ半額キャンペーン!』という表現について、深く掘り下げていきましょう。これらの表現がなぜ問題なのか、それは主に『景品表示法』という法律に関わってきます」
「景品表示法、ですか…俺、『景品』って聞くと、おまけとか抽選会の景品とか、そういうのしか思い浮かばないんですけど…」
「良い疑問ですね。確かに、法律の正式名称は『不当景品類及び不当表示防止法』と言い、その名の通り『景品類』と『表示』の二つの側面を規制しています。今回は特に『表示』、つまり広告表現に関する部分が重要になります。消費者が商品やサービスを選ぶ際、その情報が正しいか、誤解を招かないか、これを厳しく規制するのが景品表示法です」
「消費者が誤解しないか…って、でも、他社だって似たような表現を使ってますよ。『満足度98%!』とか『〇〇受賞!』とか…あれもダメなんですか?」
「青木さん、そこに落とし穴があります。もしその『満足度98%』に客観的な根拠がなければ、それは景品表示法違反です。受賞実績も、架空のものであったり、ごく一部の評価を全体のように見せかけたりすれば、問題になります。特に注意すべきは、『不当表示』の中でも『優良誤認表示』と『有利誤認表示』です」
「ゆうりょうごにん…ゆうりごにん…また難しい言葉が…」
「一つずつ解説しましょう。まず『優良誤認表示(ゆうりょうごにんひょうじ)』とは、商品やサービスの品質、規格、その他の内容について、実際よりも著しく優良であると偽ったり、誤解させるような表示をすることです。青木さんの『業界No.1!』がこれに該当する可能性があります」
「え、でも、俺は『ビジマネ』が業界で一番だと信じてますよ!ユーザーの声もすごく良いし…」
「信じている、というだけでは足りません。景品表示法では、『No.1』といった最上級表示をする際には、その客観的根拠が求められます。具体的には、第三者機関による公正な調査結果や、明確な統計データなどが必要です。例えば、『〇〇リサーチ調べ、SaaS型業務効率化ツール部門、利用者数No.1』といった具体的な根拠の明記がなければ、単なる『No.1』は消費者に誤解を与える可能性があります」
「そ、そんなに…俺、具体的なデータなんて何も持ってなかったっす…ただの勢いで…」
「次に『有利誤認表示(ゆうりごにんひょうじ)』です。これは、商品やサービスの価格や取引条件について、実際よりも著しく有利であると偽ったり、誤解させるような表示をすることです。青木さんの『今だけ半額キャンペーン!』がこれに該当します」
「半額は半額じゃないですか!どこが有利誤認なんですか!?」
「例えば、『今だけ半額』と表示しながら、その『今だけ』の期間が異常に長かったり、そもそも半額にする前の価格が不当に高かったりした場合です。また、キャンペーンの期間や条件が不明確で、消費者が不利益を被るような表示も問題になります。消費者は『今買わないと損だ!』と思って購入を急ぎますが、もしその『お得感』が虚偽であったなら、それは消費者を欺いていることになります」
「うわ…俺、そんなこと全く考えてなかった…ただ『半額!』って言えば、みんな食いつくと思って…」 俺の顔から、さっきまでの自信は完全に消え失せていた。
【神崎の補足解説】景品表示法(けいひんひょうじほう)とは? 消費者が商品やサービスを適切に選べるよう、商品やサービスの品質、内容、価格などを偽ったり、誤解させるような不当な表示や、過大な景品類を提供することを制限する法律です。公正な競争環境を保ち、消費者の利益を保護することを目的としています。ビジラボのようなスタートアップが広告を出す際には、その内容が消費者に誤解を与えないか、常に客観的な根拠があるかを確認し、誠実な情報提供を心がける必要があります。違反すると、消費者庁からの行政処分(措置命令、課徴金納付命令など)や企業イメージの失墜に繋がります。
「青木さん、想像してみてください。もしあなたが、虚偽の『No.1』広告に騙されて購入した商品が期待外れだったとしたら、どう感じますか?『半額』と謳いながら、実は常にその価格で売られていると知ったら、怒りを感じませんか?」
「そりゃあ…最悪っすね。二度とそんな会社使わないっす」
「その通りです。景品表示法は、そうした消費者の信頼を守るための法律なのです。そして、さらに重要なことがあります。それは、景品表示法が『独占禁止法』という、より大きな法律の目的を補完しているということです」
「どくせん…きんしほう…さっきも聞きましたけど、具体的に何をする法律なんすか?」
「独占禁止法は、市場における公正かつ自由な競争を促進することを目的とした法律です。企業が市場を私的に独占したり、競合他社と不当な取引制限(カルテルや談合など)を行ったり、あるいは不公正な取引方法で競争を歪めたりすることを規制します。公正取引委員会がその執行を担っています」
「はぁ…なんか、話がデカくなってきましたね…俺の広告と、そんな大きな法律がどう関係するんすか?」
「青木さんの『業界No.1!』という根拠のない誇大広告が、もし市場において、本来優良な競合他社の製品を不当に貶める結果を招いたらどうなるでしょう?あるいは、その虚偽の情報によって、消費者が最適な選択を妨げられたら?それは、公正な競争を阻害する行為に繋がる可能性があります」
「え、俺、ただ目立ちたかっただけで、誰かを貶めるつもりなんて…」
「意図があったかどうかは重要ではありません。結果として、公正な競争環境が損なわれることが問題なのです。独占禁止法は、市場のプレイヤー全員が、ルールに則って公平に戦える場を保証するためのものです。新規参入のスタートアップであるビジラボにとっても、この法律は非常に重要です。なぜなら、大企業が不当な力を行使して新規参入を妨げようとした際、あなたたちを守る盾にもなるからです」
【神崎の補足解説】独占禁止法(どくせんきんしほう)とは? 市場における公正かつ自由な競争を促進し、企業の私的独占や不当な取引制限(カルテルなど)、不公正な取引方法を規制する法律です。この法律があることで、新規参入のスタートアップも大企業と公正に競争できる基盤が保たれます。また、消費者はより良い商品やサービスを自由に選ぶことができ、経済全体が活性化します。ビジラボが成長し、市場で影響力を持つようになれば、その遵守はますます重要になります。違反した場合は、公正取引委員会による排除措置命令や課徴金納付命令などの重い処分が科されます。
「広告は、その公正な競争の入り口です。もし、その入り口で虚偽や誇大な情報が飛び交えば、消費者は混乱し、真に価値のあるサービスが見極められなくなります。それは、結果的に市場全体の活力を奪うことにも繋がります。目立つことと、ルールを無視することは全く別物です。スタートアップだからこそ、初期段階で信頼を築き、健全な市場で成長していくことが、長期的な成功には不可欠なのです」
神崎さんの言葉は、俺の胸に重くのしかかった。ただ「攻める」ことだけを考えていた俺の頭の中は、今、広告表現の持つ責任の重さでいっぱいだった。
「攻める」とは何か?俺の広告戦略の再構築
神崎さんの解説を聞き終え、俺は冷や汗が止まらなかった。 「マジか…ちょっと盛るくらいなら大丈夫だと思ってたのに…こんなにキビシイ現実が待ってたとは…」
俺は、自分の安易な発想が、ビジラボをどれだけ危険な状況に追い込むところだったか、ゾッとした。行政処分や企業イメージの失墜なんて、スタートアップにとっては致命傷だ。
「要は、根拠のない『No.1』はダメ。適当な『半額』もダメってことですよね?じゃあ、どうすれば攻められるんすか?インパクトのある広告って、全部ダメってことですか?」 俺は、まだどこかで、派手な広告を諦めきれないでいた。
神崎さんは、俺の問いに少し微笑んだ。 「青木さん、『攻める』ということと、『ルールを破る』ことは違います。法的な枠組みの中で、いかにクリエイティブに、そして誠実に自社の魅力を伝えるか。それが本当の意味での『攻めの広告戦略』です」
「誠実、っすか…」
「例えば、『業界No.1』を謳うのであれば、具体的な調査データを明記し、その調査がいつ、どのような方法で行われたかまで表示すれば、それは立派な事実に基づくアピールになります。もし『No.1』のデータがまだなければ、『顧客満足度98%(自社アンケート結果)』のように、根拠を明確にした表現を用いることです」
「そっか…ただ『No.1』って言うんじゃなくて、『何のNo.1』なのか、ってことですね…」
「その通りです。『今だけ半額』であれば、本当に期間限定なのか、キャンペーンの終了日が明確なのか。そして、その『半額』が、不当に吊り上げた元値に対するものではないか。これらをクリアしていれば、正当なキャンペーンとして実施できます。また、単純な割引だけでなく、『〇〇特典プレゼント!』といった形で、法的規制を受けにくい景品類でのアピールも可能です」
「なるほど…ただ『安い!』って言うんじゃなくて、『なぜ安いのか』までちゃんと説明する…ってことですね。てか、景品類にも規制があるってことは、変なものつけたらダメってことっすよね?」 俺は前のめりになって質問した。神崎さんは頷いた。
「そうです。景品表示法には、過大な景品類の提供を制限するルールもあります。例えば、商品価格の20倍を超える景品や、上限額が10万円を超える景品は原則として提供できません。顧客を引きつけるためにあまりに豪華な景品をつければ、それは射幸心を煽り、過度な競争を招き、結果として消費者の健全な購買行動を阻害する可能性があるからです」
「うわ…じゃあ、もしビジマネ契約してくれた人に『ハワイ旅行プレゼント!』とかやったら、それもダメってことっすね…」 俺は、自分の広告のアイデアがことごとく法律に阻まれていることに、少しだけ肩を落とした。
「そうです。ですが、青木さん。本当に顧客が求めているのは、派手な広告や高額な景品だけでしょうか?私は、ビジラボが提供するサービスの真の価値、そしてその裏にある青木さんの情熱と、誠実な姿勢こそが、最も強力な広告になると思いますよ」
神崎さんの言葉は、俺の胸にじんわりと響いた。 確かに、いくら派手に飾っても、中身が伴っていなければ、顧客はすぐに離れていくだろう。そして、信頼を一度失えば、取り戻すのは至難の業だ。 俺は、広告表現の難しさ、そして法務の重要性を改めて痛感した。ただ目立てばいい、売れればいいという思考から、顧客への「誠実さ」と「言葉の責任」を意識するようになる。
「よし…わかったっす。神崎さん。俺、広告戦略、ゼロから見直します。根拠に基づいた、誠実で、でも『ビジラボらしい』攻めの広告を考え直します!」
俺は決意を新たに、心の中で誓った。
信頼を築く一歩:言葉の責任を胸に
俺は神崎さんの指導を受け、すぐに広告案を修正し始めた。斉藤にも協力を仰ぎ、客観的なデータや、キャンペーンの明確な期間、条件などを綿密に詰め直した。
「社長がこんなに真面目にデータを見るなんて、珍しいですね」 斉藤が皮肉交じりに言う。
「うるせぇよ、斉藤さん!でも、マジで危なかった。俺、本当に会社潰すところだったかもな…」 俺は苦笑いしながら、修正した広告案に目を通した。 派手さは少し減ったかもしれない。しかし、その分、一つ一つの言葉に「根拠」と「誠実さ」が宿っている。
「『ルールだから守る』んじゃなくて、『自分たちを守るためにルールがある』って視点、これまでは理解してたはずなのに、広告に関しては完全に抜けてたな…」 改めて、法律というものが、ただの規制ではなく、自分たちのビジネスを守り、成長させるための「インフラ」なのだと痛感する。そして、それは顧客を守るためでもある。
今回の学びを通して、俺の経営者としての視座は、わずかだが確実に高まった。田中も、俺の真剣な顔を見て「社長、なんかすごいっす!」と、以前とは違う尊敬の眼差しを向けてくれている気がした。
よし。俺は、この新しい広告で、胸を張って『ビジマネ』の魅力を伝えよう。 そして、このビジラボという船を、真っ当な海で、真っ当な航海術で進めていくんだ。
2. 記事のまとめ (Summary & Review)
📚 今回の学び(神崎メンターの総括)
景品表示法: 消費者を守り、公正な競争環境を保つための法律。特に「優良誤認表示(品質・内容の誇張)」と「有利誤認表示(価格・取引条件の誇張)」は厳しく規制される。客観的根拠のない「No.1」や「今だけ半額」といった表現は、法律違反となり、行政処分(措置命令、課徴金納付命令)や企業イメージの失墜に繋がるリスクがある。
独占禁止法: 市場の自由かつ公正な競争を促進するための根幹をなす法律であり、企業の私的独占、不当な取引制限、不公正な取引方法などを規制する。景品表示法は、この独占禁止法の理念の一部として、広告や表示を通じて公正な競争が阻害されることを防ぐ役割を担っている。
公正取引委員会: 独占禁止法の執行機関であり、景品表示法の一部執行も行う。違反企業には、勧告、命令、課徴金などの措置が科される。
今週のリーガルマインド(神崎の教訓) 「広告は『夢』を語る場ですが、その『夢』が『虚偽』であってはなりません。誠実さこそが、顧客との長期的な信頼関係を築く唯一の広告戦略です。」
💭 青木の気づき(俺の学び)
「広告って、ただ商品をアピールするだけじゃなくて、法律の範囲内で、どれだけ正直に、賢くアピールするかが大事なんだな。昔の営業のノリで適当なこと言ってたら、会社ごと信用を失うところだった…ヤバい、これからは言葉一つにしても、ちゃんと根拠があるか確認しないと。攻めるにも、守りの法務は必須ってことか!本当に神崎さんがいなかったら、俺は今頃、消費者庁から呼び出し食らってたかも…マジで感謝しかないっす!」3. 次回予告 (Next Episode)
今回の広告戦略を見直した俺は、ビジラボの品質向上と、顧客への誠実な情報提供を改めて胸に刻んだ。しかし、サービスの品質という点では、まだ気になることがあった。以前開発したシステムに、ごく稀に発生するバグが残っていたのだ。「これって…もし顧客にデータ損失のような損害を与えたりしたら、俺たちに責任が発生するのか?」と不安がよぎる。その時、神崎さんから「製造物責任法(PL法)」という、聞き慣れない言葉を聞かされ、俺の顔は青ざめるのだった…。
次回: 第34回 もし「事故」が起きたら? 製造物責任法(PL法)

