逃がさない!「保証人」と「連帯保証人」って、どっちが凶悪?

ここで学べる学習用語:担保、人的担保、保証、連帯保証、根保証、連帯債務
第45回: 逃がさない!「保証人」と「連帯保証人」って、どっちが凶悪?
爆弾を抱えた大口契約!神崎さんの冷徹な忠告
俺は今、人生で最高に高揚していた。ビジラボ設立以来、最大規模となる新規顧客との契約がいよいよ目の前まで迫っていたんだ。相手は最近、勢いのあるスタートアップで、俺たちのサービスに強い関心を示してくれていた。
「よっしゃあああ!ついに来たぜ、ビッグウェーブ!」
オフィスに戻るなり、俺は興奮を隠しきれずに叫んだ。田中や斉藤も、俺の気迫に押されてか、どこか浮足立っているように見える。
「社長、おめでとうございます!これで一気にビジラボも成長できますね!」 田中の顔には、純粋な喜びが浮かんでいた。俺もそうだ。苦労して開発したサービスが、こうして認められるのは本当に嬉しい。
斉藤も、いつもは冷静な面持ちを崩さないが、今日はどこか嬉しそうな顔で書類を手にしていた。 「社長、この調子だと、来月の資金繰りもかなり楽になりますね。ただ…」 「ただ、なんだよ?」俺は浮かれた気分で問い返した。 「いえ、その…相手の会社さん、設立間もないベンチャーさんなので、与信情報がまだ薄いんですよね。契約書のチェックは入念にしないと…」 斉藤は珍しく歯切れが悪かったが、俺にはその意味がすぐにピンとこなかった。
「はは、大丈夫だって!相手も上り調子の会社だし、熱意は俺たちと一緒さ!むしろ、お互い助け合って成長していく、素晴らしいパートナーシップになるって!」 俺は楽天的にそう言い放った。新規契約の熱に浮かされ、リスクなんて頭の片隅にもなかった。契約書にサインして、ハンコ押せばそれで万事解決!…そう信じて疑わなかったんだ。
その日の夕方、斉藤が作成した契約書のドラフトを神崎さんにチェックしてもらうため、俺たちはインキュベーションオフィスの一角にある神崎さんのスペースを訪れた。神崎さんはいつものように、分厚い法律書と書類の山に囲まれ、パソコンの画面に目を落としていた。
「神崎さーん!ついにやりましたよ!超大型案件獲得です!」 俺は意気揚々と、神崎さんのデスクに契約書ドラフトを叩きつけた。神崎さんは眼鏡の奥からちらりと俺を見ると、ゆっくりとドラフトに目を落とした。
数分後、神崎さんは静かに顔を上げた。その表情は、俺の期待とは裏腹に、いつになく厳しいものだった。 「青木さん、これは確かに大きな一歩ですね。おめでとうございます。しかし…」 神崎さんの言葉は、まるで冷水を浴びせられたように、俺の浮かれた気分を一瞬で凍りつかせた。 「この契約、そのままではビジラボにとって、かなり大きなリスクを抱えることになりますよ」
「え、リスク…?だって、ちゃんと契約書も交わすし、相手の社長もすごくいい人でしたよ?」 俺は慌てて反論した。
「青木さん、ビジネスにおいて『良い人』という感覚は通用しません。法的な『リスク』は、人の善意とは別の次元で存在します。特に、相手が設立間もない会社であればなおさらです」 神崎さんの言葉は、氷のように冷たかった。俺は、まるで自分が重大なミスを犯しているかのような感覚に襲われた。 「万が一、相手の経営が悪化して代金が支払えなくなった場合、ビジラボはどうやって債権を回収するおつもりですか?」
俺は言葉に詰まった。そんなこと、深く考えたこともなかった。まさか、あんなに熱意のある社長が、契約を反故にするなんて…? 「いや、でも、契約書に書いてあるし…最悪、訴訟すれば…」 俺のしどろもどろな言葉に、神崎さんは小さくため息をついた。 「訴訟には時間も費用もかかりますし、相手に財産がなければ、勝訴しても絵に描いた餅です。では、青木さん。この契約で、『担保』は考えていらっしゃいますか?」
「た、担保…?」俺は初めて聞くような顔をして、オウム返しに呟いた。前に少しだけ「債権」の話は聞いたけど、「担保」なんて、全く頭になかった。 「えっと、担保って…何かモノを預かるとか、そういうやつですか?」 俺の問いに、神崎さんは深く頷いた。 「そうですね。それも一つの形です。ですが、今回のケースで私が提案したいのは、『人的担保』、具体的には『連帯保証』です」
「れ、連帯保証…?」俺はさらに混乱した。その言葉の響きは、なんだかすごく重くて、嫌な予感がした。 「それって、よく社長が会社の借金の保証人になる、みたいな話と一緒ですか?保証と、連帯保証って、何が違うんですか?」 俺の疑問に、神崎さんは静かに目を閉じた。 「良い疑問ですね、青木さん。しかし、その違いを理解していないと、あなたの会社は大きな危機に瀕することになります。最悪の場合、ビジラボが被るはずのない借金まで背負わされる可能性すらあるのですよ」
俺の背筋に冷たいものが走った。ビジラボが、俺の会社が、他社の借金を背負う?そんなこと、絶対に避けなければならない。俺は神崎さんの言葉の意味を必死で考えようとしたが、頭の中は「担保」「保証」「連帯保証」という言葉でぐちゃぐちゃになっていた。
神崎メンターからの警告!保証と連帯保証の決定的な差
「青木さん、あなたの認識は『致命的』に間違っています。まず、保証と連帯保証は、全くの別物と考えてください」 神崎さんの声が、まるで法廷の判決のように響いた。俺は椅子に深く沈み込み、生唾を飲み込んだ。
「今回の契約、相手は新設企業ということですから、万が一の事態に備え、債権回収を確実にするための手段は必須です。そこで考えられるのが、『担保』です。担保とは、債務者が債務を履行しない場合に、債権者が優先的に弁済を受けることができる手段全般を指します」
【神崎の補足解説】担保(たんぽ)とは?
債務者が借金を返済しない、あるいは契約上の義務を果たさない場合に、債権者がその債権を確実に回収できるようにするための制度です。もし債務者が破産した場合でも、担保を持っていれば他の債権者に先立って、その担保から優先的に弁済を受けることができます。スタートアップにとって、事業拡大のための融資や大口取引には必ず付いて回る重要な概念です。
「担保には大きく分けて二種類あります。一つは『物的担保』。これは、不動産や動産といった『モノ』を担保にするものです。抵当権や質権などがこれに当たりますね。そしてもう一つが、今回お話しする『人的担保』です。これは、『人』、つまり保証人を立てることで、債権の回収を確実にする方法です」
俺は「人の保証…」と呟いた。営業時代、会社の借金の保証人になる先輩の話を聞いたことがある。その時も「大変そうだな」くらいの認識だった。
「青木さん、まず『保証』について説明します。これは、債務者が債務を履行しない場合に、保証人が代わりにその債務を履行する責任を負うという契約です。民法に定められた基本的な制度ですね」
【神崎の法務レクチャー】
「保証契約は、債務者と債権者の間の主債務を前提として成立します。つまり、主債務がなければ保証債務も存在しませんし、主債務が消滅すれば保証債務も消滅します。これを『附従性(ふじゅうせい)』と言います。そして、保証人は、あくまで主債務者が果たせない場合に『補完的に』責任を負うのが原則です。これを『補充性(ほじゅうせい)』と呼びます。この補充性があるからこそ、保証人にはいくつか強力な権利が認められているのです。」
「まず一つ目。債権者からいきなり保証人に請求が来た場合、保証人は『まずは主債務者本人に請求してください!』と反論できます。これを『催告の抗弁権(さいこくのこうべんけん)』と言います。青木さんの会社が、もし誰かの保証人になったとして、いきなり請求が来たら、『いやいや、まず本体の会社に言ってくださいよ!』と主張できるわけです。」
「なるほど…!それなら、ちょっと安心ですね。いきなり俺のところに請求来ても困るもんな…」 俺は少しほっとした。やっぱり保証人って言っても、ちゃんと守られてるんだな。
「そして二つ目。債権者が主債務者に請求したけれど、債務者が『お金がない』とシラを切ったり、逃げ回ったりしている場合でも、保証人は『いやいや、主債務者には他に財産があるはずです!まずはその財産を差し押さえて回収してください!』と主張できます。これを『検索の抗弁権(けんさくのこうべんけん)』と呼びます。実際に財産を見つけ出して差し押さえるのは債権者の仕事ですが、保証人はその存在を指摘し、実行を求めることができるんです。」
【神崎の補足解説】催告の抗弁権(さいこくのこうべんけん)とは?
債権者が保証人に債務の履行を請求してきた場合、保証人が「先に主債務者に請求してください」と主張できる権利。主債務者への請求を優先させることで、保証人を保護する目的がある。スタートアップが保証人になる際、この権利を知っているか否かで対応が変わる。
【神崎の補足解説】検索の抗弁権(けんさくのこうべんけん)とは?
債権者が主債務者に請求しても履行がない場合、保証人が「主債務者に弁済する資力があり、かつ、強制執行が容易であること」を証明して、「まずは主債務者の財産から強制執行してください」と主張できる権利。こちらも保証人の負担を軽減する目的がある。
「さらに三つ目。もし、あなたが誰かの保証人になったとして、他にもう一人、同じ債務の保証人がいたとします。債権者があなたに全額請求してきた場合、あなたは『私には私の分だけ支払う義務があります!残りはもう一人の保証人に請求してください!』と、自分の負担部分だけを支払えばいいと主張できます。これを『分別の利益(ぶんべつのりえき)』と言います。保証人が複数いる場合、各保証人は均等な割合で責任を負うことになるわけです。」
「へぇー!それなら、何人かで保証すればリスクも減るってことっすね!良かった、よかった…」 俺は完全に安心しきった顔で頷いた。保証人って意外と優しい制度なんだな。
「青木さん、問題はここからです。あなたが今、安堵したこれらの権利は、『連帯保証』には一切認められていません」 神崎さんの言葉は、俺の顔から笑顔を完全に消し去った。
「えっ…!?マジっすか?連帯保証って、あの、よく銀行からお金借りる時に社長がなるやつですよね?あれ、そんなに違うんですか?」 俺は冷や汗をかき始めた。
「そうです。まさにその『連帯保証』です。連帯保証人は、主債務者と全く同等の責任を負います。つまり、債権者は主債務者本人に請求せずに、いきなり連帯保証人に全額を請求することができますし、連帯保証人は『催告の抗弁権』も『検索の抗弁権』も主張できません。主債務者に財産があっても、それを差し押さえるよう求めることもできないのです」
「な、なんだってーっ!?」俺は思わず叫んだ。 「じゃあ、複数の連帯保証人がいたとしても、誰か一人が全額払えって言われたら、払わなきゃいけないってことですか!?」
「その通りです。連帯保証人には『分別の利益』もありません。連帯保証人が複数いても、それぞれが全額の債務を負うことになるため、債権者は好きな連帯保証人を選んで、その一人に全額を請求できるのです」
俺は想像した。もしビジラボが、契約相手の連帯保証人になっていたとして、相手の会社が倒産。その途端、ビジラボに数千万円の請求が来る。しかも、相手の社長が隠し持っている財産があっても、それを差し押さえるよう求めることもできず、全額を自分たちで払わなければならない…。ぞっとするような悪夢だった。
【神崎の補足解説】連帯保証(れんたいほしょう)とは?
保証債務の一種だが、通常の保証人が持つ「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」「分別の利益」といった強力な権利が全て排除された、極めて厳しい責任を負う形態。主債務者とほぼ同等の責任を負うため、債権者にとっては非常に有利な人的担保。スタートアップが融資を受ける際、金融機関が社長に求めるのがこの「連帯保証」である。
「連帯保証は、保証という名前は付いていますが、その実態は主債務者とほぼ同じ責任を負うものと認識してください。債権回収という視点から見れば、通常の保証よりもはるかに強力な担保になります。だからこそ、金融機関は大口の融資や取引において、社長個人に『連帯保証』を求めるのですね」
「まさか、そんなに違うなんて…。じゃあ、連帯保証人って、ほとんど主債務者と同じじゃないですか!これじゃ、どっちが凶悪かなんて、聞くまでもないっすね…」 俺は頭を抱えた。自分の無知が、どれほど危険なことだったかを痛感する。
「さらに、継続的な取引関係における保証として『根保証(ねほしょう)』というものがあります。これは、将来発生する不特定の債務を、一定の限度額の範囲内で保証するというものです。例えば、今回の契約のように継続的にサービスを提供するような場合、相手が将来にわたって生じるかもしれない債務(毎月の利用料や損害賠償など)に対しても保証を求める際に使われます。この場合も、限度額が設定されていないと、青木さんの会社がいくら責任を負うことになるか分からなくなってしまうため、限度額の設定は非常に重要です」
【神崎の補足解説】根保証(ねほしょう)とは?
将来、継続的に発生する可能性がある不特定の債務について、一定の金額(極度額)を上限として保証する契約。特に事業用融資や継続的取引で用いられる。連帯保証と組み合わせた「連帯根保証」も多く、連帯保証人にとっては責任の範囲が非常に広がるため、極度額の設定が非常に重要になる。
「そして最後に、似たような言葉で『連帯債務(れんたいさいむ)』というものがあります。これは連帯保証とは違って、複数の人が最初から同じ債務を共同で負っている状態を指します。例えば、あなたが友達と共同で事業を立ち上げて、銀行から一緒に資金を借り入れた場合、それが連帯債務です。この場合も、それぞれの債務者が全額の支払い義務を負い、債権者は誰にでも全額を請求できます。連帯保証は、主債務者の債務を保証するという『従たる(補完的な)責任』ですが、連帯債務は最初から『主たる(メインの)責任』を複数の人が負う、という点が決定的に違います。内部的な負担関係も、連帯債務の方がより複雑になりますね」
【神崎の補足解説】連帯債務(れんたいさいむ)とは?
複数人が共同で同一内容の債務を負い、各債務者がそれぞれ全額を弁済する義務を負う状態。債権者は連帯債務者の誰に対しても全額の弁済を請求できる。連帯保証が「主債務者の債務を保証する」という補完的(従たる)関係にあるのに対し、連帯債務は「複数の者が最初から主たる債務を共同で負う」という点で異なる。
神崎さんの丁寧な解説に、俺の頭はオーバーヒート寸前だった。保証と連帯保証、そして根保証、連帯債務…。似たような言葉なのに、こんなにも責任の重さが違うなんて。
「つまり…今回の大口契約で、相手の会社に『連帯保証』を求めるのは、ビジラボの債権を確実に回収するための、最も強力な手段の一つってことですか?」 俺は震える声で尋ねた。
「その通りです。ただし、新設会社にいきなり社長個人の連帯保証を求めることは、相手にとっても非常に重い負担となり、交渉が難航する可能性もあります。しかし、会社の将来を守るためには、どこかで線引きをしなければなりません。これが、経営者の判断です」
神崎さんの言葉は重く、俺は自分の甘い認識を恥じた。ビッグウェーブだと思って飛び込もうとした契約には、こんなにも大きな落とし穴があったのか。
経営者としての決断、未来への一歩
「クソッ…俺は本当にバカだ。ただ契約が取れればいいと思ってたなんて…」 俺は机に突っ伏した。自分が経営者としてあまりにも未熟であることを痛感した。会社の存続を脅かすリスクを、まるで認識できていなかったのだ。
「青木さん、過去の失敗を責めるより、今、この学びを活かすことが重要です。今回、大口契約というチャンスに直面したからこそ、この知識の重要性に気づけたのですから」 神崎さんの言葉は、優しさの中にも厳しさがあった。
「でも…相手の社長は本当にいい人だったんです。彼に連帯保証を求めるなんて、なんだか申し訳ないというか…」 俺はまだ、個人の感情とビジネス上のリスクを切り離せずにいた。
「青木さん。ビジネスは感情だけではできません。相手の社長さんも、あなたが同じ立場であれば、ビジラボに連帯保証を求めるでしょう。これは、お互いの会社を守り、健全な取引を継続するための『ルール』です。感情ではなく、法的な裏付けに基づいた判断が必要です」 神崎さんの言葉が、俺の胸に突き刺さった。
斉藤も、俺の隣で静かに頷いている。 「社長、私も相手の会社の与信状況は不安でした。ビジラボを守るためには、必要な措置だと思います」 斉藤の言葉が、俺の背中を押した。そうだ、俺は感情で会社を経営しているわけじゃない。社員とその家族、そしてビジラボの未来を守る責任があるんだ。
「分…分かりました。神崎さん。斉藤さん。俺…もう一度、契約の内容を練り直します。会社と、社員を守るために、連帯保証を求める方向で交渉に臨みます」 俺は顔を上げ、二人に告げた。その声には、先ほどまでの高揚感とは違う、確かな決意が宿っていた。
連帯保証という言葉の重み、そしてそれが持つ意味を理解した今、俺は単なる「ビッグウェーブ」を掴むだけでなく、その波に飲み込まれないための「救命胴衣」を手に入れた気分だった。怖いけど、それが会社を守る唯一の道なら、俺はやるしかない。
今回の契約は、俺にとって単なるビジネスチャンスではなく、経営者として一回り成長するための、避けては通れない試練だったのだ。
2. 記事のまとめ (Summary & Review)
📚 今回の学び(神崎メンターの総括)
[学習ポイント1]: 担保の種類と役割: 債権回収を確実にするための制度であり、「物的担保(モノ)」と「人的担保(人)」の二種類があることを理解する。
[学習ポイント2]: 保証と連帯保証の決定的な違い: 通常の「保証」には催告の抗弁権、検索の抗弁権、分別の利益といった保証人を守る権利があるが、「連帯保証」にはこれらが一切なく、主債務者とほぼ同等の責任を負うことを認識する。
[学習ポイント3]: 根保証と連帯債務の概念: 継続的取引で用いる「根保証」では限度額設定の重要性を、また「連帯債務」は複数の者が最初から主たる債務を共同で負うという連帯保証との違いを理解する。
[学習ポイント4]: リスクヘッジとしての人的担保の活用: スタートアップにとって、大口取引や資金調達において、債権回収を確実にするための「連帯保証」の重要性と、その交渉における意義を学ぶ。
今週のリーガルマインド(神崎の教訓) 「『保証』という行為は、誰かの債務を肩代わりするという、人生を背負うほどの重い責任を伴います。安易な感情や信頼だけで判断せず、常にその法的な意味とリスクを正確に理解し、時には会社を守るために『非情な判断』を下す覚悟が必要です。」
💭 青木の気づき(俺の学び)
「保証も連帯保証も、同じ『保証』って言葉がついてるからって、全く別物なんだな。連帯保証は本当に凶悪だ。催告も検索も分別の利益も全部なしって、これじゃあ、ほぼ当事者じゃねぇか…。」
「会社の金や信用を守るためには、時には相手に厳しい条件を提示することも必要だってことだ。俺の甘っちょろい認識じゃ、ビジラボはすぐに潰れてたかもしれない。感情じゃなくて、リスクとルールで判断する、それが経営者の責任なんだ。」
「『根保証』とか『連帯債務』とか、似たような言葉だけど全然違う。一つ一つの法律用語の意味を正確に理解しないと、とんでもない落とし穴に落ちるってことを痛感したぜ…。」
3. 次回予告 (Next Episode)
連帯保証の重みを理解し、大口契約の交渉に挑む決意を固めた俺。しかし、交渉の過程で、相手の社長が「人的担保は難しい。何か他の担保は?」と渋り始めた。人的担保だけでなく、もしもの時に備えて「モノ」を担保にする方法も知っておくべきだと神崎さんは言う。オフィスで使うサーバー機器、開発中のソフトウェア…、これらを使ってどうやって債権回収を確実にするんだ?
次回: 第46回 「モノ」を担保に取る! 物的担保(留置権・先取特権)

