ニュースで見る「指名委員会等設置会社」って、ウチと何が違う?

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ここで学べる学習用語:指名委員会等設置会社、監査等委員会設置会社

第52回: その会社、誰が動かしてる? ~「取締役会の進化形」が示す未来~


1. 「社長、それヤバいっすか?」ニュースが突きつけた未来の課題

「……そして、本日の株主総会では、指名委員会等設置会社への移行が承認されました」

カフェのテレビから流れてきたニュースに、俺は思わず眉をひそめた。 指名委員会等設置会社? なんだそれ。

ビジラボ初の定時株主総会を先日終えたばかりの俺は、ようやく会社経営の「最高意思決定機関」というものの片鱗に触れたばかりだ。株主は俺と斉藤(気持ちばかりの持ち株だが)だけだし、形式的な部分も多かったけど、それでも「会社ってのは俺だけのもんじゃねえんだな」っていう意識は、少しずつ芽生えてきた……つもりだった。

だけど、テレビのニュースは、俺のその小さな成長を一瞬で打ち砕いた。

「おい、斉藤。指名委員会等設置会社って、なんだ?」 俺は隣で経費精算をしている斉藤に、スマホを向けた。

「はぁ……また社長の知らない単語が出てきましたか」 斉藤は呆れたようにため息をついた。 「簡単に言えば、大企業が採用する『取締役会のカタチ』の一つです。監督と執行を分離して、経営の透明性を高めたり、スピードアップを図ったりするのが目的……だったかと」 「監督と執行? なんだそれ、俺と神崎さんの関係みてえじゃん。俺が執行で、神崎さんが監督? ふはは!」 俺が冗談めかして言うと、斉藤はさらに深いため息をついた。 「社長、それはまったく違います。神崎さんのような社外の弁護士は、あくまで外部の専門家です。指名委員会等設置会社でいう『監督』は、取締役会が業務執行を監督するという意味で……いや、私に聞かれても、社長が理解できるレベルで説明できる自信がありません」

くそ、まただ。また俺の知らない世界が広がっている。 斉藤の口から出てくる「監督」「執行」「取締役会」「透明性」という単語は、それぞれがバラバラのパズルのピースみたいで、頭の中で全く繋がらない。 確かに、俺たちの会社はまだ俺が代表取締役で、取締役会も設置していない。全部俺が決められる。それは良いことだと思ってた。スピード感は抜群だし、誰にも文句言わせない。 でも、もしビジラボがもっと大きくなって、上場したり、投資家がたくさん入ったりしたらどうなるんだろう? その時も、俺が一人で全部決めて、それで本当に大丈夫なのか? 先日、神崎さんに「今は茶番でも、将来投資家が入ったら『特別決議』が鍵になります」って言われたことを思い出す。株主総会の決議一つとっても、普通決議と特別決議があるなんて、それまで考えたこともなかった。会社の規模が大きくなるにつれて、守るべきルールも、選ぶべき経営の形も、どんどん複雑になっていくんだ。

「だいたい、なんでわざわざ『指名委員会等設置会社』なんて変な名前にするんだよ。普通に『株式会社』じゃダメなのか?」 俺はぶつぶつと文句を言った。 「社長、そのニュースで取り上げられた会社は、とっくに普通の株式会社です。その中で、ガバナンスの形を変えた、という話なんです」 斉藤はため息交じりに訂正した。

ガバナンス……。また出た、聞き慣れないけど重要な響きの言葉。 俺は、この「指名委員会等設置会社」という、まるで呪文のような響きの言葉の奥に、ビジラボがこれから進む未来の経営のヒントが隠されているような気がして、むずむずした。このまま放置するわけにはいかない。 俺はすぐに神崎さんに連絡を取ることにした。

2. 「社長、その認識は『致命的』に間違っています」~大企業の統治構造

「指名委員会等設置会社、ですか。青木さん、良いところに目をつけましたね」 神崎さんはいつものカフェで、冷たいアイスティーを一口飲んで言った。 俺は前のめりで質問攻めにした。 「あれって、何なんすか? なんか取締役会とか、監督とか執行とか、ごちゃごちゃしてて全然わかんねぇっす。ウチみたいな小さい会社には関係ないんすか?」

俺の言葉に、神崎さんはフッと小さく笑った。 「ええ、今のビジラボさんには、直接的な関係はありません。ですが、青木さんが将来的にビジラボを上場させ、より大きな事業を展開したいと考えるのであれば、避けては通れない知識です。そして、青木さんの今の認識は『致命的』に間違っています」 「マジっすか!?」 背筋が凍る。また俺、とんでもない誤解をしてたのか。

「まず、基本から確認しましょう。日本の多くの株式会社は、『取締役会設置会社』です。取締役会は、会社の業務執行の決定と、取締役の職務の執行を監督する機能を持っていますね。そして、その中から『代表取締役』を選定し、彼が会社の業務執行を担います」 「はい、俺が代表取締役っすね!」 俺が胸を張ると、神崎さんは小さく頷いた。 「そうですね。ですが、一般的な取締役会設置会社では、取締役会が業務執行の決定も監督も行うため、どうしても『監督と執行が一体化』してしまいます。つまり、自分の仕事(執行)を自分でチェックする(監督)形になってしまうわけです。これは、特に会社が大きくなり、経営が複雑化するにつれて、不正や非効率を生む温床になりかねません」

……自分の仕事を自分でチェック、か。 確かに、俺だって自分の営業成績を自分で評価するって言われたら、そりゃちょっと甘めにしちゃうよな。 でも、それが「致命的」って言われると、何かヤバいことでもあったのか?

「そこで、会社法では、このような監督と執行の一体化による問題を解決するため、いくつかのガバナンスの選択肢を用意しています。その一つが、青木さんがニュースで見た『指名委員会等設置会社』、そしてもう一つが『監査等委員会設置会社』なのです」 神崎さんは、ゆっくりと、しかし確信に満ちた声で、今日の主要用語を提示した。 指名委員会等設置会社。監査等委員会設置会社。 やっぱり俺の頭には、その言葉の響きが重くのしかかってくる。

3. 神崎の法務レクチャー:経営者の「暴走」を止める取締役会の「進化」

【神崎の法務レクチャー】

「青木さん、先ほどお話ししたように、一般的な株式会社では、業務執行と監督が取締役会の中で一体化しやすいという構造的な課題があります。会社が小さいうちは、青木さんのように情熱的な社長が全てを指揮する形でも問題は表面化しにくいでしょう。しかし、企業が成長し、従業員が増え、株主も多様化すると、経営の透明性や公正性がより強く求められるようになります。そこで、会社法は『監督と執行の分離』という思想に基づいた、いくつかの取締役会の構造の選択肢を提供しているのです」

「監督と執行の分離……。なんか難しそうっすね」

「ええ、ですが、これは企業の健全な成長のためには非常に重要な概念です。まず、その代表格とも言える『指名委員会等設置会社』についてお話ししましょう。これは、主にアメリカのコーポレート・ガバナンスの考え方を日本の会社法に取り入れたものです。この形態の会社では、取締役会の中に、特定の役割を持つ三つの委員会を設置することが義務付けられています」

「三つの委員会? なんか戦隊ヒーローみたいっすね!」

「青木さんらしい発想ですね。その三つの委員会とは、『指名委員会』『監査委員会』、そして『報酬委員会』です。そして、これらの委員会は、取締役の過半数を社外取締役で構成することが義務付けられています」

「社外取締役が過半数!?」 俺は思わず声を上げた。 「ってことは、俺がもしその会社の社長だったら、取締役会で俺より社外取締役の方が多くなるってことっすか? 俺の言うこと聞かねえ奴らばっかりになるってこと!?」

「その認識は正しいです。それが、監督機能の強化に繋がります。指名委員会は、取締役候補や執行役候補を指名する権限を持ちます。報酬委員会は、取締役や執行役の報酬を決定します。そして、監査委員会は、執行役や取締役の職務執行を監査する役割を担います。このように、経営の重要事項、特に人事や報酬、監査といった、経営者の『暴走』を招きかねない領域を、独立性の高い社外取締役を中心とした委員会が監督することで、ガバナンスを強化するのです」

「へえ……じゃあ、社長とかは、自由に取締役を決められないってことなんすね」

「まさにその通りです。そして、指名委員会等設置会社では、取締役会は会社の業務執行そのものには関与せず、委員会が選任した『執行役』に業務執行の決定権限と執行権限を全て委譲します。これにより、取締役会は純粋に執行役の職務執行を監督する機関に徹し、執行役は迅速かつ機動的に業務を行うことができます。つまり、監督と執行の役割が明確に分離されるわけです」

【神崎の補足解説】指名委員会等設置会社(しめいいいんかいとうせっちがいしゃ)とは?

従来の取締役会設置会社とは異なり、取締役会の中に「指名委員会」「監査委員会」「報酬委員会」の三つの委員会を設置することを義務付けられた株式会社の形態。各委員会の委員は取締役の中から選任され、その過半数を社外取締役で構成しなければならない。 取締役会は業務執行を「執行役」に全面的に委譲し、自身は執行役の業務執行を監督する役割に徹する。これにより、監督と執行の分離を徹底し、経営の透明性・公正性を高めつつ、執行役による機動的な経営判断を促す。 ビジラボ(スタートアップ)においては、ガバナンス強化や海外投資家からの評価向上を目指す場合に将来的に選択肢となり得るが、導入・維持コストが高いため、大企業が採用するケースがほとんど。

「なるほど……監督と執行が分かれることで、不正とかも起こりにくいし、しかも、執行役ってのがもっと早く動けるようになるってことか。でも、それだと社長とか取締役って、なんかあんまり偉くないっていうか、ただの監視役みたいになっちゃう感じっすか?」

「青木さん、それは『偉くない』のではなく、『役割が専門化された』と考えるべきです。取締役会、特に監査委員会は、執行役が適切な経営判断を行っているか、不正がないか、法を遵守しているかを厳しくチェックします。これは、株主の利益を守るために非常に重要な役割です。しかし、一方で、このような体制は社外取締役の確保や運営コストがかかるため、主に上場企業やグローバル企業で採用されています」

「なるほどな……。じゃあ、『監査等委員会設置会社』ってのは、また別の形ってことっすよね?」

「その通りです。監査等委員会設置会社は、指名委員会等設置会社ほど極端に監督と執行を分離するものではありませんが、それでもガバナンス強化を目的としています。この会社形態では、取締役会の中に『監査等委員会』を設置します。この監査等委員会の委員も、取締役の中から選任され、その過半数は社外取締役でなければなりません」

「また社外取締役!」

「ええ。そして、監査等委員である取締役は、取締役会における議決権を持つことができます。つまり、指名委員会等設置会社の監査委員会とは異なり、監査等委員会の委員は業務執行を行う取締役を兼ねることも可能なため、社内の状況に精通しつつ、かつ独立した立場で業務執行の適法性や妥当性を監査することが期待されます。これは、日本の企業風土により適合しやすいと言われ、多くの企業で採用が進んでいます」

【神崎の補足解説】監査等委員会設置会社(かんさとういいんかいせっちがいしゃ)とは?

従来の監査役設置会社に代わる、ガバナンス強化のための選択肢の一つ。取締役会の中に「監査等委員会」を設置する。監査等委員会の委員は取締役の中から選任され、その過半数を社外取締役で構成しなければならない。 監査等委員は取締役を兼ねることもでき、取締役会で議決権を持つ。これにより、監査機能を持ちつつ、取締役会の一員として経営に参画できる点が特徴。 監督と執行の分離は指名委員会等設置会社ほど徹底されていないが、より柔軟なガバナンス体制を構築できるため、日本企業で多く採用されている。 ビジラボ(スタートアップ)が将来的に導入を検討する場合、指名委員会等設置会社よりも組織変更のハードルが低い可能性がある。

「へえ、監査等委員会の方だと、取締役が監査もできるってことなんすね。それだと、俺が社長だったら、俺も監査の委員会に入って、自分の会社をチェックする……みたいな感じっすか?」

「青木さん、ご自身が業務執行取締役であれば、監査等委員にはなれません。あくまで、業務執行を行わない取締役が監査等委員になり、業務執行取締役を監督するのが原則です。ただし、指名委員会等設置会社と比べて、監査等委員会設置会社の方が、社内からの情報収集や内部の状況把握がしやすいというメリットがあります。また、監査等委員は取締役会で議決権を持つため、経営に直接的に意見を反映させることが可能です」

「なるほどなー……つまり、どっちの会社も、社長が勝手に暴走しないように、外からの目や、より厳しくチェックする目を入れようってことなんすね」

「その通りです。青木さんのようなスタートアップの経営者は、自身の情熱やビジョンで会社を引っ張っていくことが重要です。しかし、会社が成長すればするほど、その情熱が『暴走』とならないよう、客観的かつ独立した監督機能が不可欠になります。これは、株主からの信頼を得るためにも、企業の持続的な成長のためにも、避けては通れない道なのです。今はまだビジラボさんには関係ないかもしれませんが、将来を見据えれば、これらの選択肢が存在し、それぞれにメリット・デメリットがあることを知っておくべきでしょう」

神崎さんの言葉は、俺の頭の中のモヤモヤを少しずつ晴らしていく。 大企業の取締役会が、こんなにも複雑な仕組みになっているなんて、全く知らなかった。ただ「偉い人が集まって何か決める」くらいにしか思ってなかった。 でも、それが「社長の暴走を止める」とか「経営の透明性」とか、そんな大切な目的のために、こんなにも緻密に設計されているなんて……。

4. 俺たちの未来形? 未知のガバナンスへの挑戦

「要は……俺たちが将来、すげえでっかい会社になった時、俺一人で好き勝手やってたら、株主とか世間から『あの社長、独裁だぞ!』って言われちゃうから、今のうちから『監督と執行を分ける』仕組みを考えておけ、ってことっすか?」 俺は、神崎さんの解説を自分なりに噛み砕いて言った。

「かなり大雑把ですが、青木さんの理解は間違っていません。特に上場を目指すのであれば、投資家は企業のガバナンス体制を非常に重視します。青木さんのようなカリスマ性のある経営者が牽引するのは素晴らしいことですが、それだけでは成長し続けられないフェーズが必ず来ます」

神崎さんの言葉は、今の俺には遠い未来の話のように聞こえるけど、確かに核心を突いている。 今は俺が代表取締役で、全ての決定権を持っている。ビジラボの方向性は、俺の頭の中にしかない。それがスタートアップの強みでもある。素早い意思決定、型にはまらない発想。 でも、それが会社を大きくしていく上で、いつか「足かせ」になる日が来るのかもしれない。 「社長、これは個人の感情論ではなく、あくまで『組織運営上の機能』の問題です。青木さんの情熱を最大限に活かしつつ、同時に会社としての信頼性や公正性をどう担保していくか。そのために、株式会社は多様なガバナンスの形態を用意しているのです」

俺の心の中には、少しばかりの悔しさが湧き上がってきた。 「監督と執行の分離」なんて、今の俺にはまるでピンとこない。俺はあくまでプレイヤーでありたいし、現場でバリバリ動いていたい。指示を出すのも、実行するのも、全部俺だ。 でも、もしビジラボが大きくなった時に、俺がその役割に固執したら、それが「暴走」になってしまうかもしれない。 情熱と独裁は紙一重だ。 俺は、いつか来るその日のために、今からこの「取締役会の進化形」を頭の片隅に置いておかなくちゃいけないんだ。そうじゃないと、せっかくのビジラボの成長を、俺自身が止めてしまうかもしれない。

「わ、わかりました……! まだ先の話っすけど、いつかビジラボが、テレビで『指名委員会等設置会社に移行』ってニュースになるくらいデカくなれるように、頑張ります!」 俺はガッツポーズをした。

5. 会社を「未来」から守るための知識

神崎さんとの話が終わり、カフェを出ると、少しだけ頭が痛かった。 「指名委員会等設置会社」「監査等委員会設置会社」。 今の俺には、まるでSF映画のタイトルみたいに聞こえる、遠い未来の会社の形。 だけど、神崎さんが言うように、会社が成長し、上場を目指すような規模になった時、必ず必要になる知識だ。 今はまだ、俺と斉藤と、エンジニアの田中。たった数人の小さな船だけど、いつか荒波を乗り越えて、巨大な豪華客船になるかもしれない。その時、この船を沈めないために、俺は船長として、今のうちから「未来の舵の取り方」を学んでおく必要がある。 今日の学びは、すぐに役立つ知識ではないかもしれない。でも、ビジラボという会社を、そして俺自身を「未来のリスク」から守るための、重要な知識のピースだ。 「法務、マジでヤバいけど、やるしかねぇ……」 俺は強く、そう心に誓った。


2. 記事のまとめ (Summary & Review)

📚 今回の学び(神崎メンターの総括)

  • [学習ポイント1]: 一般的な株式会社(取締役会設置会社)では、業務執行と監督が一体化しやすく、ガバナンス上の課題が生じやすい。

  • [学習ポイント2]: 「指名委員会等設置会社」は、取締役会の中に指名・監査・報酬の三委員会を設置し、業務執行を「執行役」に全面的に委譲することで、監督と執行の分離を徹底する形態。社外取締役が過半数を占めることで、経営の透明性と公正性を高めることを目的とする。

  • [学習ポイント3]: 「監査等委員会設置会社」は、取締役会の中に監査等委員会を設置する形態で、監査等委員である取締役が取締役会で議決権を持つことで、経営に直接的に意見を反映させることが可能。指名委員会等設置会社よりも柔軟性が高く、日本企業で多く採用されている。

今週のリーガルマインド(神崎の教訓) 「経営者の『情熱』は、時に会社を成長させる最大の原動力となりますが、同時に『暴走』のリスクも秘めています。会社が成熟するにつれて、その情熱を客観的かつ独立した視点から監督する仕組み、すなわち『ガバナンス』が不可欠になります。これは、信頼を得るための『守り』であると同時に、さらなる成長を可能にするための『攻め』でもあるのです」

💭 青木の気づき(俺の学び)

  • 「社長が偉くて、全部自分で決める」ってのは、スタートアップのうちは良いのかもしれないけど、会社がデカくなったら、それが逆に会社の足を引っ張ることになるかもしれないってこと。

  • 「指名委員会等設置会社」とか「監査等委員会設置会社」なんて、今まで関係ないと思ってたけど、いつかビジラボが上場したり、もっともっと大きくなったりした時には、会社のトップとして、適切なガバナンスの形を選んでいく責任があるってこと。

  • 今のうちから、未来の会社の形を知っておくことで、無知のせいで会社が困る事態を避けられる。法務って、マジで会社の未来を守るための知識なんだな。


3. 次回予告 (Next Episode)

神崎さんの「未来を見据えたガバナンスの話」を聞いて、俺は少しだけ経営者としての視野が広がった気がした。しかし、目の前には、もっと現実的な問題が山積している。先日、斉藤が決算を締め、俺に差し出した書類の山。俺は数字が苦手で、ついつい後回しにしてしまうけど、斉藤は「社長、これ、『計算書類』です。株主総会で承認お願いします」と深刻な顔で俺を見つめた。え、株主総会って、もう終わったはずじゃ……?

次回: 第53回 「会社の通信簿」が示す未来!計算書類と事業報告の真実

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