「会社は妻に」と書けばOK?「遺言」vs「遺留分」の仁義なき戦い

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ここで学べる学習用語:遺産分割、遺言、遺留分

第63回: 「会社は妻に」と書けばOK?「遺言」vs「遺留分」の仁義なき戦い


俺は、病室の白い天井を見上げながら、深い息を吐いた。先日、ちょっとした不注意で交通事故に遭い、幸い軽傷で済んだものの、数日間入院することになったのだ。人生で初めて「死」を身近に感じた俺は、漠然とした不安に襲われていた。

「もし、俺がこのまま死んでたら…」

そう考えた途端、頭をよぎったのは、もちろん家族のこと。そして、もう一つは、俺の人生そのものである「ビジラボ」のことだった。会社の株式は、現状俺が100%保有している。もし俺に何かあったら、この株式はどうなる?

前回の神崎さんとの会話が脳裏をよぎった。

  • 「青木さん、もしものことがあれば、青木さんの財産は『法定相続人』が引き継ぐことになります」

  • 「法定相続人……?」

  • 「はい。もし配偶者(奥様)がいらっしゃれば、常に相続人となります。そして、お子さんがいなければ、青木さんのご両親も相続人となります。これらの方々で『遺産分割協議』を行っていただくことになるでしょうね」

そう。俺には愛する妻がいるし、何よりも大切なビジラボがある。そして、幸いなことに両親も健在だ。もし俺が急にいなくなったら、大切なビジラボの株式は、妻と両親で分け合うことになるという。それが、法律で定められた「法定相続人」と「遺産分割」だ。

「やべぇな…。もし、親が俺の意思と違う形で株式を売却しようとしたらどうする?」

冷や汗が背中を伝った。俺がこれまで必死で育ててきたビジラボの未来が、俺の死後、血の繋がった家族の「話し合い」によって不確かなものになるかもしれない。そんな不安が、俺の心を大きく揺さぶった。

「いや、待てよ…!」

その時、一筋の光明が差した。以前、法律ドラマか何かで見た記憶が蘇ったのだ。「遺言」だ。そう、遺言さえ書いておけば、自分の死後、財産を誰にどう渡すかを指定できるはず。そうだ、これなら安心だ。俺の全株式を妻に渡すと書いておけば、ビジラボの経営権は妻に集中し、混乱を避けられるに違いない。妻ならきっと、俺の遺志を継いでビジラボを守ってくれる。

俺はすぐにスマホを取り出し、神崎さんにメッセージを送った。 「神崎さん!俺、遺言書きます!会社(株式)は全部妻に譲るって書けば、万事解決っすよね!?」

数分後、神崎さんから返信が来た。 「青木さん、退院おめでとうございます。ご連絡ありがとうございます。遺言は確かに有効な手段ですが、万事解決、とまではいきません。特に『遺留分』という概念をご存知でしょうか?詳しくお話ししたいので、明日、オフィスでお待ちしています」

「遺留分…?」

聞いたことのない言葉だった。だが、神崎さんのメッセージは、まるで俺の胸中に立ち込めていた安堵の霧を、一瞬で吹き飛ばすかのような重みを持っていた。なんだか、遺言という魔法の杖が、途端に薄暗い影を帯び始めた気がした。翌日、俺は足早にオフィスに向かった。


1. 命がけで築いた「ビジラボ」を誰に託すか?青木の死の淵からの問い

退院後すぐ、俺はオフィスに顔を出した。斉藤さんや田中くんが心配してくれたが、俺の頭の中は「遺言」と「遺留分」のことでいっぱいだった。神崎さんのオフィスに向かうと、凛とした表情で彼女が座っていた。

「青木さん、ご無事なようで何よりです。さて、遺言の件ですが、青木さんがおっしゃるように、遺言は被相続人(亡くなった人)の最後の意思を尊重し、その財産をどう分配するかを法的に実現する非常に重要な手段です」

神崎さんの言葉に、俺は少し安堵した。やっぱり、遺言は万能じゃないにしても、強力なツールなんだ。

「ですよね!だから、俺が『ビジラボの株式は全部妻に』って書いておけば、親が口出しすることもなく、妻がスムーズに経営権を継いでくれるってことですよね?」

俺が前のめりでそう言うと、神崎さんはフッと小さく微笑んだ。その表情は、どこか俺の考えの甘さを見透かすようだった。

「はい。遺言書にそのように明記すれば、原則として青木さんの意思が優先されます。それが『遺言の自由』というものです。しかし、日本の相続法には、青木さんの意思を完全に尊重しつつも、ご家族の生活を保障するための重要な制度が存在します。それが、私がメッセージでお伝えした『遺留分』です」

「遺留分…やっぱりそれっすね。それって、何なんすか?俺の遺言より優先されるとか、そんなヤバい代物なんですか?」

俺は眉間に皺を寄せた。遺言で完璧だと思っていたのに、ここにきてまた新たな、しかも厄介そうなキーワードが出てきた。

「はい、青木さんにとっては、特にスタートアップの経営者にとっては、非常に重要な概念です。遺留分とは、簡単に言えば、一定の法定相続人に対して、法律上最低限保障される相続財産の割合のことです。つまり、遺言によっても完全に奪うことができない、ご家族の『権利』なんです」

「権利…?俺の財産なのに、俺が誰に何を渡すか決められないってことですか?いや、俺の親が『会社をよこせ』って言ってくるってことっすか!?」

俺の声が上擦る。まさか、自分の財産、ましてやビジラボという俺の魂そのものである会社が、俺の意思とは別に、誰かの「権利」によって左右される可能性があるというのか。そんな理不尽な話があるのか、と俺は神崎さんを睨みつけた。神崎さんは変わらず冷静な表情で、小さく首を横に振った。

「青木さん、感情的になるのは分かります。しかし、これは理不尽な制度ではありません。むしろ、残されたご家族が路頭に迷わないための、社会的なセーフティネットだと理解してください。特に、奥様以外の相続人、例えば青木さんのご両親も遺留分を持つことになります。そして、これが事業承継において、非常に大きな問題を引き起こす可能性があるのです」

「…事業承継に、問題?」

俺の頭の中で、昨日までの安堵が崩れ落ちていく音がした。遺言で全て解決できると思っていたのに、新たな「壁」が目の前に立ちはだかったのだ。


2. 神崎の法務レクチャー:遺言の光と遺留分の影

「青木さん、まずは『遺産分割』と『遺言』、そして『遺留分』の基本的な関係を整理しましょう」

神崎さんはホワイトボードに図を書き始めた。

【神崎の法務レクチャー】

「まず、人が亡くなると、その方の財産(遺産)は原則として『法定相続人』が引き継ぎます。誰が法定相続人になるか、またその相続分(法定相続分)は、民法で明確に定められています。前回お話ししたように、配偶者は常に相続人となり、それに加えて子、子がいない場合は直系尊属(親や祖父母)、直系尊属もいない場合は兄弟姉妹が相続人となります」

「俺の場合だと、妻と、子がいないから親、ってことでしたよね?」

「その通りです。そして、もし遺言がなければ、これらの法定相続人全員で遺産の分け方を話し合うことになります。これが『遺産分割協議』です。この協議がまとまらなければ、家庭裁判所での調停や審判に移行することもあります」

「遺産分割協議か…。正直、俺の親と妻が、ビジラボの株のことで揉めるのは勘弁してほしいっすよ。会社の価値なんて、普通の親からしたらよく分からないだろうし」

俺は想像するだけで胃が痛くなった。そんな状況を避けるために、遺言があるはずだ。

「ええ、まさにそのために『遺言』があるのです。遺言とは、被相続人が生前に、自身の最終的な意思を記し、死後の財産処分について法的な効力を持たせるものです。遺言があれば、原則としてその内容に従って遺産が分割されますから、法定相続人全員の合意がなくても、青木さんの意思が実現されます。これにより、遺産分割を円滑に進めることができますし、特定の財産(例えば会社の株式)を特定の相続人に集中させたい場合に非常に有効です」

「なるほど!やっぱり遺言は偉大っすね!これで、ビジラボの株式は妻に、ってちゃんと書けば…」

「ストップです、青木さん」と神崎さんは俺の言葉を遮った。「ここからが本題であり、遺言の自由を制限する重要な制度、『遺留分』の話です。遺言によって、特定の相続人に全ての財産を集中させることは可能ですが、それが全ての人に受け入れられるとは限りません。特に、民法は、特定の法定相続人(兄弟姉妹を除く)には、最低限の財産を保障する『遺留分』という権利を与えています」

【神崎の補足解説】遺言(ゆいごん)とは?

亡くなった人が、生前に自分の財産を誰にどのように引き継がせるか、あるいは他の法的行為(認知など)を行う意思を記した書面です。民法で定められた方式(自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言)に従って作成することで、法的な効力を持つことができます。遺言があれば、原則としてその内容に従って遺産が分割されるため、相続人間の争いを防ぎ、スムーズな事業承継にも役立ちます。

「遺留分…でも、俺の親と妻は、法律上最低限の財産は受け取れるってことですよね?じゃあ、何が問題なんすか?」

「問題は、その『最低限の財産』が、現金ではなく『会社の株式』であった場合です。遺留分を侵害された相続人は、『遺留分侵害額請求権』を行使できます。これは、遺留分を侵害した相手に対し、侵害された遺留分に相当する金銭の支払いを請求する権利です」

【神崎の補足解説】遺留分(いりゅうぶん)とは?

兄弟姉妹以外の法定相続人に保障されている、遺産の最低限の取り分を指します。たとえ遺言で「全財産をAさんに」と指定されていても、遺留分権利者(配偶者、子、直系尊属)は、その遺言によって侵害された遺留分に相当する金銭を、財産を受け取った相手(受遺者や他の相続人)に請求する権利(遺留分侵害額請求権)を持ちます。これは家族の生活保障という側面を持つため、遺言の自由よりも優先される場合があります。

「金銭の支払い…って、奥さんが俺の親に、お金を払うってことっすか?」

「その通りです。青木さんの遺言で『ビジラボの株式全てを妻に』と指定したとします。この場合、青木さんの財産の大部分が株式だとすると、ご両親の遺留分が侵害される可能性が高いでしょう。ご両親は遺留分権利者ですから、侵害された遺留分に相当する金額を、青木さんの奥様に請求することができるのです」

「…え?ちょっと待ってください。ビジラボの株式って、創業期とはいえ、今数千万円の評価を受けてますよ?もし親が『俺たちの遺留分を寄越せ』って言ったら、妻が何千万円も払うってことっすか?そんな金、妻にあるわけないじゃないですか!」

俺は血の気が引いた。数千万円。そんな大金、妻が急に用意できるはずがない。

「まさしく、それが事業承継における最大の落とし穴の一つです。遺留分侵害額請求は、金銭債権です。つまり、請求された側は、現金で支払わなければなりません。奥様がビジラボの株式を相続したとしても、その株式を売却して現金化しない限り、請求に応じることは困難です。しかし、会社の株式を売却すれば、経営権の安定が揺らぎますし、そもそも非上場会社の株式は換金性が低い。最悪の場合、会社自体が資金繰りに窮し、経営に大きな支障をきたす可能性もあります」

神崎さんの言葉は、あまりにも現実的で、俺の頭を鈍器で殴りつけるようだった。俺はただ、妻にビジラボを託し、守ってほしいと願っただけなのに、それがかえって妻と会社を苦しめることになるかもしれない。

「遺留分の割合ですが、これも民法で定められています。直系尊属(親)のみが相続人の場合は遺産の3分の1、配偶者と直系尊属が相続人の場合は、配偶者が2分の1、直系尊属が残りの2分の1(つまり、全体から見れば4分の1)です」

「俺の場合、妻と親がいるから、親の遺留分は全体の4分の1ってことですか…?」

「はい。そして、この『全体』とは、相続開始時の財産(遺産)の総額です。ビジラボの株式評価額が数千万円であれば、その4分の1がご両親の遺留分請求の対象となりうる、ということです」

俺は愕然とした。数千万円の4分の1…。妻には、そんな額、とてもじゃないが用意できない。つまり、俺が妻に会社を託そうとする遺言が、かえって妻を、そしてビジラボを窮地に陥れる可能性を秘めているということだ。

「遺留分侵害額請求権には時効もあります。原則として、相続の開始と遺留分が侵害されていることを知った時から1年、または相続開始から10年で時効消滅します。ですから、請求はすぐに起こるとは限りませんが、いつでもそのリスクは存在し続けるわけです」

「じゃあ、遺言書を書く意味なんてないじゃないですか!結局、親が『遺留分を払え』って言ってきたら、どうしようもないってことっすか!?」

俺は絶望的な気持ちになった。遺言が完璧な解決策だと思っていたのに、まさかこんな「穴」があったとは。

「青木さん、遺言が無意味なわけではありません。遺留分はあくまで『金銭の請求権』であり、遺産そのものを直接請求する権利ではありません。つまり、ご両親が遺留分を請求したとしても、ビジラボの株式の所有権は奥様に移ります。問題は、その請求に応じるための資金繰りです。このリスクを理解した上で、対策を講じることが、事業承継においては不可欠なのです」

神崎さんの言葉に、俺はただ頷くしかなかった。俺は、あまりにも無知だった。


3. 想定外の「壁」と、経営者の重い決断

「遺留分侵害額請求…」

俺は頭を抱えた。まさか、自分の親が、俺が死んだ後に妻に金を請求する可能性なんて、これっぽっちも考えていなかった。いや、親がそんなことをするはずがない、という思い込みがあった。でも、神崎さんの言う「法律上の権利」という言葉の重みは、俺の感情論をやすやすと打ち破った。

「もし、親がビジラボの株式を評価して、遺留分を請求してきたら…妻はきっと、自分の貯金や、最悪の場合、家を担保に入れるようなことになるかもしれません。それは俺が望んだことじゃない…」

俺は唇を噛み締めた。遺言を書くことで妻を守り、ビジラボを守ろうとしたのに、結果的に妻と会社を苦しめることになるかもしれないなんて、そんなことは絶対に避けたい。

「では、どうすればこのリスクを回避できるんでしょうか?遺言を書かなければ、さらに遺産分割協議で揉めますよね?かといって、書けば遺留分侵害額請求のリスクがある…八方塞がりじゃないですか!」

俺の問いに、神崎さんは静かに答えた。

「青木さん、八方塞がりではありません。対策はいくつか考えられます。一つは、生前にご両親と十分に話し合い、『遺留分を放棄してもらう』ことです。これは家庭裁判所の許可が必要ですが、有効な手段です。特に、事業を円滑に承継させる意思をご両親に理解してもらうことが重要になります」

「遺留分を放棄…そんなこと、してくれるかな…」

「もう一つは、遺言書で遺留分に配慮した内容にすることです。例えば、株式を奥様に渡す代わりに、ご両親には現金や他の財産を残す、という形です。あるいは、保険を活用して、奥様が遺留分侵害額請求に対応できる資金を確保しておく、といった方法も考えられます。遺言はあくまで『最後の意思』ですが、それが争いの火種になるようでは本末転倒です。遺留分という制度を理解し、それを前提とした『戦略的な遺言』を作成する必要があります」

「戦略的な遺言…」

俺は呟いた。遺言は、単に自分の希望を書き記すだけのものじゃない。家族の感情、会社の未来、そして法律上の権利義務を全て見越した、高度な「法務戦略」なんだ。第62回で学んだ「相続」という言葉は、個人の財産をどうするかという話だと思っていたが、それはビジラボのような「会社」を経営する者にとって、まさしく「事業承継」という重大な経営課題と直結している。

「俺は、ビジラボという会社を、妻に安心して託したい。そのために、親とも、もっと真剣に話し合わないといけないってことですね…」

俺は、今まで避けてきた「もしもの時」と、それに伴う「家族との話し合い」という重い課題に、ようやく真正面から向き合う覚悟を決めた。会社の成長と、自分の人生の終焉。どちらも、法務というレンズを通して見ると、とてつもなく深く、複雑な問題が潜んでいることを痛感した。


4. 未来への種まき、法務が示す道筋

神崎さんの話を聞き終えた俺は、どっと疲れを感じた。遺言が、こんなにも複雑で、そして重要だとは思いもしなかった。自分の身に何かあった時に、大切なビジラボが「遺留分」という形で身売りを迫られるかもしれないなんて、想像するだけでゾッとする。

でも、同時に、俺はまた一つ経営者として大切な視点を得られたと感じていた。法律は、ただの「ルール」じゃない。それは、未来のリスクを見越して、大切なものを守るための「戦略」なんだ。

俺はまだ若いし、ビジラボもようやく芽が出始めたばかりだ。でも、だからこそ、今からきちんと考えて、家族や会社と向き合い、未来の「もしも」に備える必要がある。今日の神崎さんの話は、俺が経営者として、もっともっと先を見据えて行動しなければならないことを教えてくれた。

「神崎さん、ありがとうございます。遺言って、正直、面倒だなって思ってたんですけど…。俺の家族とビジラボを守るために、ちゃんと向き合わないとダメなんですね」

「ええ、青木さん。まさにその通りです。法律は、個人の尊厳を守るものですが、同時に、社会や組織の安定を守るものでもあります。事業承継は、経営者にとって最後の、そして最大の責任の一つです。感情論だけでは乗り越えられない壁ですが、法務の知識があれば、必ず道は開けます」

俺は深く頷いた。よし、やるしかない。まずは、妻と、そして親とも、これからのビジラボの未来について、ちゃんと話し合ってみよう。遺言という「最後の契約」を、ビジラボの「未来への契約」にするために。俺は、経営者として、一回り大きくなった気がした。法務、マジでヤバいけど、やるしかねぇ…。


2. 記事のまとめ

📚 今回の学び(神崎メンターの総括)

  • 遺産分割(いさんぶんかつ): 被相続人の財産を法定相続人が分け合うこと。遺言がない場合、相続人全員での協議(遺産分割協議)が必要です。

  • 遺言(ゆいごん): 亡くなった人の最終的な意思表示で、死後の財産処分などを指定できる法的効力のある書面。遺産分割を円滑にし、特定の財産を特定の相続人に集中させる強力な手段です。

  • 遺留分(いりゅうぶん): 兄弟姉妹を除く法定相続人(配偶者、子、直系尊属)に法律上保障された、遺産の最低限の取り分。遺言によっても完全に奪うことはできず、侵害された場合は「遺留分侵害額請求権」として金銭の支払いを請求できます。

  • 事業承継と遺留分: 経営者が遺言で会社の株式を特定の相続人に集中させても、他の遺留分権利者(特に直系尊属)から金銭での請求が発生し、会社の資金繰りや経営に大きな影響を及ぼすリスクがあります。対策として、生前贈与、遺留分放棄(家庭裁判所の許可)、保険活用などが挙げられます。

今週のリーガルマインド(神崎の教訓) 「遺言は、あなたの最後の『意思』を伝える手段であると同時に、愛する人々と事業を守るための『未来への契約』です。しかし、その契約には『遺留分』という、家族を守るための法的な『安全装置』が存在します。これを理解せずして、真の事業承継は語れません。」

💭 青木の気づき(俺の学び)

  • 遺言って、ただ「俺はこうしたい」って書けばいいだけのものだと思ってたけど、全然違った。そこに「遺留分」っていう法律上の権利が絡むと、一見シンプルな俺の希望が、会社や家族の大きなトラブルの種になる可能性があるってことがわかって、本当に怖かった。

  • 「法定相続人」の時に学んだことの続きで、今回は具体的な金額の話になって、ビジラボの株が相続財産になった時の影響の大きさに驚いた。単なる家族の問題じゃなくて、会社の存続に関わる「事業承継」ってレベルの、超重要経営課題なんだなって痛感した。

  • 家族との話し合いって、つい避けてしまいがちだけど、未来のビジラボを守るためにも、俺が元気なうちに、しっかり向き合って具体的な対策を考えないとダメだ。法務って、本当に先を見通す「戦略」なんだって、改めて実感した。


3. 次回予告

遺言と遺留分の問題という、会社の未来を左右する重大な課題に直面し、一つ成長した俺。気分転換に温めていた『AIを使った新サービス』のアイデアを神崎さんに話してみた。すると神崎さんは、笑顔のまま俺に「青木さん、素晴らしいですね。では、そのAIが学習に使ったデータは?個人情報の扱いは?もしバグで顧客に損害を与えたら?特許は?」と次々と質問を投げかけ、俺は再び絶望の淵に突き落とされた…。

次回: 第64回 新規事業は「夢」か「法務リスクの塊」か?AIサービス立ち上げの罠

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